日本大学生産工学部 数理情報工学科 新着情報
Mathematical Information Engineering News

数理情報工学科には次の3つのコース(コンピュータサイエンス,メディアデザイン,シミュレーション・データサイエンス)があります.コンピュータサイエンスコースへの所属は,入学後の1年次に決定します.メディアデザインコースとシミュレーション・データサイエンスコースのいずれに所属するかは,2年の前期に決定します.

各コースの詳細は左の各リンクまたは次のリンクをクリックしてください.コースを決定するための基準は次の通りです.

コンピュータサイエンスコースへの所属決定は,新入生の場合は入学後の1年次,編入生の場合は編入時において,学生の希望及び次のような選抜基準によって決定します.

新入生に対するコンピュータサイエンスコースの選抜基準について

コンピュータサイエンスコースの定員は約40名です.希望者の中から本人の意思を重視し,面接とプレースメントテスト(入学時に行われる数学,理科,英語の試験)により選抜します.

編入生に対するコンピュータサイエンスコースの選抜基準について

編入前の学校の所属する学科またはコース等においてJABEE対応の授業が実施されていて,数理情報工学科のコンピュータサイエンスコースに設置された科目の単位が認定された者は,当該コースを希望することができます.双方の教育目標,認定された単位数及び面接を参考に選抜します.

  • メディアデザインコース(略称:MD)
    • メディアデザインコースへの所属決定は,2年前期期にコース履修申込書による希望調査で行います.定員は約60名です.希望者の数が定員を超過した場合は,2年次前期までの成績を参考に選抜する場合があります.
  • シミュレーション・データサイエンスコース(略称:SD)
    • シミュレーション・データサイエンスコースへの所属決定は,2年前期にコース履修申込書による希望調査で行います.定員は約60名です.

ミュレーション・データサイエンスコースでは、AI(人工知能)に代表されるIT(情報技術)と、それらを理解して活用するために必要な数理的能力を身につけます。日本と世界が目指す新しい情報化社会では、「シミュレーション」と「データサイエンス」が仮想空間と現実空間を繋ぐ大切な役割を果たします(左図)。本コースでは、これらの最先端技術を実践・開発・研究する上で必要な科目が、他コースや他大学に類を見ないほど充実しています。また、これらを学ぶための基礎となるプログラミングや数学を一から着実に学ぶことができます(右図)。

<コースの特徴>

  1. 情報工学の周辺学際領域の科目も学ぶことができます。
  2. 選択科目が多数あり、計画的に科目履修する必要があります。
  3. 科目の中で情報処理技術者資格などを取得するための配慮もされています。
  4. 教職課程「情報:高等学校教論一種免許状」・「数学:中学校教論一種免許状及び高等学校教論一種免許状」の教員免許状が取得可能です。




シミュレーション・データサイエンスコースの研究例

<学習・教育目標>

本コースでは「柔軟な思考をもった情報処理技術者育成のための教育」を目指しています。柔軟な思考の基礎となるのが数学であり、それを具体化する道具として コンピュータがあります。これらの二つを用い、新しい問題を解決するのに必要な「数理的発想・思考・方法」を学びます。その「数理的発想・思考・方法」と は、自然システム、人工システムや情報システムなどのさまざまな分野に対する個々の問題を個別に解決しようとするのではなく、個々の問題に共通に内在する ものを抽象化して数理モデルを構築し、そのモデルを解析し、問題の本質を理解しようとするものです。さらに、収集蓄積された情報に対し、適切に分析評価す る能力、及びその情報を発信するのに必要な情報技術の活用能力も養います。  以下に、本コースの学習・教育目標は次のとおりです。

  1. 【基礎科学及び専門工学知識の習得】 数学、物理学などの自然科学の基礎知識を養うことは、柔軟な思考をもった知の構築においては重要なことであると考えてい ます。それらの基礎科学知識を身につけ、情報工学に関する基礎理論やその応用能力など(分析やシミュレーション技術を含む)の専門工学知識を習得し、さま ざまな分野における技術開発を効果的に行えるような技術者を育成します。
  2. 【技術者倫理の習得】 高度に情報化された社会を支える要因としては、情報技術の進展のみならず、その社会の一員としての我々の倫理観や責任感も重要となります。情報技術の社会や自然への影響をその功罪を含 めて判断できる倫理観と責任感を有する幅広い教養を身につけ、知的所有権などの法的側面にも熟慮できる技術者の育成を目指します。
  3. 【情報技術の活用能力の習得】 「情報」に関する新しい教育課程は平成15年度の高等学校新入生から適用されることになり、新しい教科「情報」が高等学校に設置され、それを担当する教員の必要性がますます高まるものと予想されています。このような教育環境状況を考えると、情報工学に関する理論の習得はもとよ り、情報を収集蓄積し、適切に分析評価し、魅力的なデジタルコンテンツを作成する能力を身につけ、さらに情報を発信するのに必要な情報技術の活用能力を習 得することは重要です。
  4. 【システムのデザイン能力とインテグレーション能力の習得】 高度情報化社会に対処できる技術者の育成を目指 し、数理システムや情報システムの中に内在している問題のモデル化とそのソフトウェア開発やシミュレーション、さらにその成果をもとにしたシステムのデザ イン能力およびインテグレーション能力を習得します。また、これらの一連の作業により得られた結果を現実の問題や現象にフィードバックし、再度評価するこ とにより数理モデルの妥当性が検討され、数理システムや情報システム構築のための統合化を図ることになります。

ディアデザインコースでは,従来の情報を解析・処理するための情報技術ではなく,また単に情報を表示する技術だけでもなく,「魅力的な表現で,役に立つ情報を,必要とする人に提供する」ための情報の分析・処理・表現の全般に関するメディアデザイン技術を習得することができます. どのメディアを用い,どのように表現すれば,その情報を必要とする人にわかりやすく効果的に伝えられるかといった,より深い視点で考えることができるクリエータやエンジニアを育成するため,次の各技術を学びます.

  1. メディアデザイン技術(Web, コンピュータグラフィックス,アニメーション,ゲーム,エンタテイメントコンピューティング等)
  2. メディアデザイン関連技術(マーケティングリサーチ,技術者倫理,知的所有権等)
  3. 複合メディアシステムの企画・設計・構築・管理を行うためのプロジェクトマネジメント技術

本コースの最大の特徴は次のとおりです.

  1. 様々な履修履歴を持つ学生に対しても柔軟に対応できるよう,文系・理系の枠を超えた文理融合型のカリキュラムが用意されています.
  2. 実技科目が多数用意され,多様なメディアコンテンツをデザインする能力や,複合メディアシステムの企画提案,設計,管理といったプロジェクトマネジメント能力等の幅広い知識と,世界を視野に活躍できるコミュニケーション能力の備わった技術者を育成します.
  3. 教職課程(「情報・高等学校教員一種免許状」)の教員免許を取得可能です.また,シミュレーション・データサイエンス(旧:数理情報システムコース)の一部の科目を履修することにより,「数学」の教員免許状を取得することもできます.


3,4年生が開発した作品例

ジェスチャーによる音楽演奏システム FloorPad
大縄跳び訓練ゲーム
テレワーク下における協調性向上ゲーム ColorsPassport
PIRATES OF SOMALIA 2011 (ソマリア沖における海賊対処ミッションに対する理解を深めるためのシリアスゲーム)
英単語学習支援シリアスゲーム FishyFishy2

ンピュータサイエンスコース(旧名:情報工学コース)では、情報工学分野に焦点を絞り、ソフトウェア開発といった実践的側面を兼ね備えたコンピュータサイエンスの教育を目的としています。特に、産業界の要請等も十分に配慮し、インターネット、マルチメディア、知的情報処理といったITの中心となるソフトウェアの要素技術、およびそれらを統合した情報システムの開発技術の習得ができます。情報工学(ソフトウェア)の標準的な基礎科目はもちろん、コンピュータを用いた実技科目が多数用意され、基礎技術力に基づいた実践的な技術力が養われます。

<学習・教育到達目標>(クリックするとPDFをダウンロードできます)

本学部は、その名称にも現れているように、ものづくりという実学的側面を重視した教育を目指してきていました。また、本学科は長年にわたり数理工学科と称し、理論的側面を重視する数理工学を教育到達目標としていました。しかし、数理工学自体が情報工学と密接に関連する部分が大きくなり、数年前よりカリキュラムは情報工学の主要科目をほとんど含むものとなり、情報教育の環境も整備されてきています。さらに、近年は大半の卒業生がソフトウェア開発等の情報関連の職業に就くようになり、本学科の情報教育は産業界から評価されるようになってきています。このように、本学部学科の伝統、実績、また、学生や社会の要望、さらには卒業生の活躍分野などに十分配慮し、

  • 産業界等の社会からの評価と実績のある情報処理分野
  • 学部の伝統であるものづくりとしてのソフトウェア開発
  • 学科の伝統である数理的思考としてのコンピュータサイエンス

の3点を踏まえ、「ソフトウェア開発といった実践的側面を兼ね備えたコンピュータサイエンスの教育」を本コースの中核的な学習・教育到達目標としています。そして、「数理的素養を備え、コンピュータサイエンスに基づいたエンジニアリングデザイン能力と実践的ソフトウェア開発能力を持ち、グローバルな視野のもとで協働して社会の問題解決に挑める技術者」をコンピュータサイエンスコースの育成しようとする自立した技術者像と定めています。

本プログラムの学習・教育到達目標は、大項目を学科のディプロマ・ポリシーと一致させ、各大項目にいくつかの小項目を定めています。このため、本プログラムでは、学生が4年間で卒業要件を満たすように128単位修得することにより、いずれの選択科目の組合せでも学習・教育到達目標の大項目だけではなくすべての学習・教育到達目標の小項目を達成できるようにカリキュラムを設計しています。

1年生前期のガイダンス時にコンピュータサイエンスコースに所属する学生を決定します。コンピュータサイエンスコースの定員は約40名です。希望者の中から本人の意思を尊重し、面接とプレースメントテスト(入学時に行われる数学、理科、英語の試験)の成績を参考に選抜します。なお、プレースメントテストの数学の成績が学部全体の下位300名の場合はコンピュータサイエンスコースを履修できません。また、定員を上回る希望があった場合は、希望者の内でプレースメントテスト(数学と英語の合計)の成績の上位約40名までを対象に選考します。

学習・教育到達目標と科目関連表


2021年度までの入学者用